ワイヤロープの簡易点検
ワイヤーロープのシーブを多く通過する部分等を中心に、目視で損傷の状況をチェックする。その損傷の状況をワイヤロープの損傷写真と比較する。
点検は次のステップにより行う。
< ステップ1:形くずれ  ステップ2:摩耗、腐食  ステップ3:断線 >

★どれか一つでも廃棄基準に達していれば、そのロープは廃棄する。
ステップ1 形くずれ
形くずれの部分をよく似た損傷写真と比べて見る。
素線の飛び出し 360101.jpg  
心のはみ出し 360102.jpg  
ストランドの
落ち込み
360103.jpg  
ストランドの
飛び出し
360104.jpg  
扁 平 360105.jpg 局部的な
押しつぶしにより
扁平化
プラスキンク 360106.jpg 局部的によりが
詰まった
マイナスキンク 360107.jpg 局部的によりが
戻った
うねり 360108.jpg らせん状
かご状 360109.jpg かご状に
ふくれたもの
ステップ2 摩耗・腐食
摩耗してロープの表面が光っている部分や、赤さびのある部分の油や汚れをよく拭いて、損傷写真と比べて見る。
摩耗 360201.jpg 素線と素線の隙間がなくなったもの。
  360202.jpg  
腐食 360203.jpg ピッチングが発生してあばた状になったもの。
  360204.jpg  
ステップ3 断線
目視により点検する。断線を発見したら、その周辺の油汚れをよく拭いて点検する。点検後はロープグリースを塗布しておく。
クラウン断線
(山切れ)
360301.jpg  
ニップ断線
(谷線)
360302.jpg  
■ 廃棄基準
(1) クラウン断線(山切れ)の場合
ロープ径(d)の6倍(約1ピッチ)及び30倍(約5ピッチ)の範囲内の断線数を数え、使用されているワイヤロープの構成を確認して、表の断線数以上あれば廃棄する。
(2) ニップ断線(谷切れ)の場合
1本でもあれば廃棄する。
ワイヤロープ
の構成
可視断線数
点検範囲
6d 30d
 18×7 19×7 4 8
 6×Fi(25)
 6×WS(26)
 6×P・WS(26)
 34×7 35×7
5
5
5
5
10
10
10
10
 6×Fi(29)
 6×WS(31)
6
6
11
13
 6×WS(36)
 6×P・WS(36)
7
7
14
14
 6×SeS(37) 8 16
 6×WS(41) 9 18
 6×37 10 19
 4×F(40)
 3×F(40)
2
2
4
4
・IWRCのものも同様に扱う
 
 
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